疾患概要
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1) 1q21.1微細欠失/重複症候群
1. 「1q21.1(いちきゅーにいちてんいち)微細欠失/重複症候群」とはどのような病気ですか
発達の遅れや知的障がい、小頭症、特徴的な顔立ちなどを来す疾患で、体微細構造異常症候群の1つです。
2. この病気の患者さんはどのくらいいるのですか
世界では、生まれてくる子どもの0.03%という報告がありますが、日本での頻度はわかっていません。
3. この病気はどのような人に多いのですか
人種差や生活習慣とは無関係で、どの夫婦にも生まれてくる可能性があります。
4. この病気の原因はわかっているのですか
1番染色体長腕の一部(1q21.1;いちきゅうにいちてんいち)領域の微細欠失、あるいは重複が原因です。ただし、この領域の微細欠失あるいは重複があっても無症状の場合もあります。
5. この病気は遺伝するのですか
ほとんどの患者さんは新生変異で生じた染色体の変化が原因ですが、無症状の親から遺伝していることもあります。また、欠失/重複を持つ場合、次の世代には50%の確率で受け継がれます。
6. この病気ではどのような症状がおきますか
欠失では発達の遅れ、発達障がい、てんかんなどの神経症状のほかに、心臓や眼、尿路系、骨など多彩な症状を示すことがあります。重複の場合、大頭症、知的障がい、自閉スペクトラム症などを示すことがあります。
7. この病気にはどのような治療法がありますか
根本的な治療法はありません。各症状に対して一般的な対症療法を行います。
8. この病気はどういう経過をたどるのですか
発達はゆっくりと伸びていきます。症状が多彩でその程度もさまざまであり、予後も千差万別です。
9. この病気は日常生活でどのような注意が必要ですか
発達に応じた療育が必要な場合がありますので、適宜専門家による定期的な診療を受けましょう。
10. 次の病名はこの病気の別名又はこの病気に含まれる、あるいは深く関連する病名です。
ただし、これらの病気(病名)であっても医療費助成の対象とならないこともありますので、主治医に相談してください。該当する病名はありません。