疾患概要
(患者・ご家族の方向け)

16) 16p11.2微細欠失/重複症候群

1.「16p11.2(じゅうろくぴーいちいちてんに)微細欠失/重複症候群」はどのような病気ですか

言語発達の遅れや言語の障がい、運動発達の遅れや協調運動の障がい、精神症状、および自閉スペクトラム症などをきたす疾患で、染色体微細構造異常症候群の1つです。

2.この病気の患者さんはどのくらいいるのですか?

現時点では不明です。

3.この病気はどのような人に多いですか

知的障がい(IQ 70 未満)、発達の遅れ、学習障がい、自閉スペクトラム症、注意欠陥多動症、精神疾患(不安障害、強迫性障害など)、言語発達の遅れまたは言語障がい、肥満などの方にみられることがあります。

4.この病気の原因はわかっているのですか

16番染色体 p11.2(ぴーいちいちてんに、29.7-30.2 Mb)に存在する PRRT2、SEZ6L2、TAOK2、TBX6 遺伝子の欠失/重複によって発症します。

5.この病気では遺伝するのですか

新生変異、あるいは両親からの遺伝で発症します。欠失では約 7 割が新生変異で発症し、重複では約 7 割が両親のどちらかからの遺伝で発症します。ただし、同じ欠失や重複を持っていても無症状の方もおり、症状の有無は個人により異なります。また、ご自身の 16p11.2 の欠失や重複がお子さんに遺伝する確率は 50%になります。

6.この病気はどのような症状が起きますか

欠失の症状

知的障がいのある人は比較的少ないとされていますが、発達の遅れ、学習障害、精神症状、行動の問題、言語発達の遅れや言語障がい、肥満、運動の障がいや協調運動障がいを伴います。その他、自閉スペクトラム症、大頭症、脊椎異常、難聴、発作性運動誘発性ジスキネジア、心奇形などが見られることがあります。言語発達の遅れや言語障がいの多くは、軽度から中等度です。肥満は青年期初期から成人期を通じてみられます。顔立ちは、幅広い前頭部、眼瞼裂斜下、平坦な人中など軽微な特徴があります。

重複の症状

発達の遅れ、注意欠陥多動症、自閉スペクトラム症、不安症、知的障がいなどを示し、統合失調症を伴うこともあります。平均 IQ は 78.8 とされており、知的障がいは約 3 割でみられます。その他、てんかんがみられることもあり、頭囲は小さい傾向があります。

7.この病気にはどのような治療法がありますか

療育等の早期介入、各々の症状に対応した治療が必要となります。肥満に対しては発症前の幼少期より、食事管理を行うことが大切です。また、無症状な人も含めて遺伝学的診断に基づく遺伝カウンセリングは大切です。

8.この病気はどのような経過をたどるのですか

無症状から言語発達の遅れ、発達障がいなど幅がみられます。肥満は青年期初期から成人にかけてみられることが多いようです。

9.この病気は日常生活でどのような注意が必要ですか

肥満がみられることが多いため、発症前の幼少期より食事管理を行うことが大切です。

10. 次の病名はこの病気の別名又はこの病気に含まれる、あるいは深く関連する病名です。 ただし、これらの病気(病名)であっても医療費助成の対象とならないこともありますので、主治医に相談してください。

該当する病名はありません。

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